古野電気株式会社 / グローバルAIガバナンス統制室
規制フィード監視中
対象 34拠点 / 7規制圏
赤堀 様
グローバルAI推進事務局

グローバルAIガバナンス統制室

本社+海外関係会社33社を、各国の生成AI規制に沿って「共通コア×国別アドオン」で統率する

一言でいうと 34拠点がいま、どの国の規制にどこまで対応できているかを1枚で映す司令塔。ここを見れば「何が危ないか」が即わかる。

AIポリシーは「1本」では作れません

古野電気の海外関係会社は EU圏12社・中国7社(香港含む)・韓国・ASEAN3社・米州2社・オセアニア1社。規制圏を7つ跨いでいます。共通コアを1本敷き、国別アドオンを被せ、改定は同時転記AIで全拠点へ伝播させます。

統制対象拠点
34拠点
本社 + 海外関係会社33社
要対応アラート
5
うち期限30日以内 2件
シャドーAI検出
23
未承認ツール 11種
AI利用申請(累計)
128
自動一次審査 91% / 平均1.2日
ポリシー適合率
76%
前四半期 +18pt

規制圏 × 拠点マトリクス

クリックで各圏の適用規制と拠点一覧
要対応 準備中 適合
要対応

EU / EEA

EU AI Act (2024/1689)
12
2026/8/2 透明性義務が適用開始
UK/NO/DK/SE/FI/PL/DE/NL/FR/ES/IT/GR/CY
要対応

韓国

AI基本法
1
2026/1/22 施行済み(猶予1年)
FURUNO KOREA CO., LTD.
準備中

中国 / 香港

生成AI暫定弁法・標識弁法
7
AI生成物の標識義務(2025/9/1〜)
大連2社・上海2社・東莞・香港2社
準備中

米州

連邦法なし・州法パッチワーク
2
州ごとに要件が異なる
FURUNO U.S.A. / FURUNO PANAMA
適合

日本(本社)

AI推進法・AI事業者GL 1.2版
1
GL第1.2版 2026/3/31 公表に対応済
西宮本社・三木工場ほか国内事業所
監視

ASEAN

ガイドライン主体(法規制前段階)
3
シンガポール・マレーシア・インドネシア
Model AI Governance Framework 準拠
監視

オセアニア

任意ガイドライン
1
ELECTRONIC NAVIGATION LTD.(NZ)
別レイヤー

製品組込みAI

EU AI Act 附属書I
5 製品系統
船舶機器指令 2014/90/EU が附属書I-B(16)に列挙
自動運航船・レーダー・ソナー等
この画面が示していること:「社内AI利用ルール」は7規制圏ぶんの差分を抱えます。加えて製品に載せるAIは全く別の適合手続き(附属書I)に乗ります。この2レイヤーを1枚で管理できていないことが、統率が取れない構造的な原因です。

要対応アラート

規制ウォッチAIが自動起票
EU AI Act 透明性義務まで あと 22日
対象:EU圏12社が提供・利用するチャットボット/AI生成物の表示。第50条
期限 2026/8/2
韓国AI基本法:国内代理人の指定が未了
FURUNO KOREA。生成AI利用の事前告知・表示義務も未反映
施行済
中国:AI生成物の「明示的+暗黙的」標識が未実装
古野(上海)貿易のマーケ用画像生成。メタデータ埋込が必要
2025/9/1〜
製品組込みAI:高リスク該当性の一次判定が未実施
自動運航船・レーダー物標識別。附属書I-B(16) 船舶機器指令に紐づく
2028/8/2
未承認AIツールへの機密データ投入を 3件 検知
FURUNO DEUTSCHLAND / 東莞古野電子 ほか
要確認

規制タイムライン

2026年7月11日 時点
2025/08/02 — 適用済
EU AI Act:汎用AI(GPAI)義務
GPAI行動規範が確定し、主要プロバイダが署名。古野電気は「利用者(Deployer)」側の整理が必要
2025/09/01 — 施行済
中国:AI生成合成コンテンツ標識弁法
明示的標識(画面表示)+暗黙的標識(メタデータ/電子透かし)の二重義務。CACほか4機関の連名。
2026/01/22 — 施行済
韓国:AI基本法(世界2例目の包括法)
高影響AIへの人間監視、生成AIの事前告知・表示、国内代理人の指定義務。事業者には1年の猶予期間。
2026/03/31 — 公表済
日本:AI事業者ガイドライン 第1.2版
AIエージェント・HITL(人間による監視)・トレーサビリティの3点を明確化。社内規程 §4.3 が要改定
2026/08/02 — あと22日
EU AI Act:透明性義務(第50条)
AIとの対話であることの明示、AI生成コンテンツの機械可読なマーキング。EU圏12社が対象
2028/08/02 — 延期後
EU AI Act:製品組込みAI(附属書I)
船舶機器指令 2014/90/EU は附属書I セクションB (16) に列挙。第三者適合性評価を要する製品の安全コンポーネントとしてのAIは高リスク。

「共通コア × 国別アドオン」構造

1本のポリシーで統率し、差分だけを国別に持つ

① 共通コア(全34拠点)

機密情報の投入禁止範囲/人間による最終確認(HITL)/ログ保持/禁止用途(サブリミナル・社会的スコアリング等)/インシデント報告経路。
最も厳しい規制圏に合わせて1本だけ作る。

② 国別アドオン(7規制圏)

EU=透明性表示・高リスク判定フロー/韓国=国内代理人・生成AI事前告知/中国=標識弁法・データ越境/米国=州法差分。
差分だけを薄く被せる。全文を書き直さない。

③ 同時転記AIで伝播

規制が1つ動いたら、影響する共通コア/アドオン/eラーニング/リスク台帳/申請審査ルール/現地語版を同時に更新。担当者は差分レビューだけ。

規制ウォッチAI

各国の当局サイト・官報・ガイドライン改定を常時監視し、差分から「影響を受ける社内規程」を自動特定する

一言でいうと 各国の法改正を自動で見つけ、「その改正で、どの社内ルールを直すべきか」まで教えてくれる見張り番。

「延期されたから、まだ大丈夫」ではありません

EUの高リスク義務は2027年12月へ延期されました。しかし透明性義務は2026年8月2日から適用韓国AI基本法は2026年1月22日に施行済み中国の標識義務は2025年9月から稼働中。規制は同期して動きません。この非同期こそが統率を失わせます。

規制圏別ステータス

最終同期:2026/07/11 06:00 JST
自動同期 日次
規制圏根拠法・ガイドライン現在の適用状況 古野電気への主要インパクト対象拠点社内対応
EU / EEA AI Act (Reg. (EU) 2024/1689)
GPAI行動規範/整合規格
透明性 2026/8/2 AIとの対話であることの明示・AI生成物の機械可読マーキング。高リスクは2027/12へ延期 12社 未対応
韓国 AI基本法
科学技術情報通信部(MSIT)
施行済 2026/1/22 国内代理人の指定義務、高影響AIの人間監視、生成AI利用の事前告知・表示 1社 未対応
中国 / 香港 生成AIサービス管理暫定弁法
AI生成合成内容標識弁法/アルゴリズム届出
施行済 2025/9/1 AI生成物への明示的標識+メタデータへの暗黙的標識。データ越境(PIPL)と併走 7社 一部
日本 AI推進法(努力義務)
AI事業者ガイドライン 第1.2版
GL改定 2026/3/31 AIエージェント/HITL/トレーサビリティの明確化。罰則はないが取引条件化が進む 1社 改定中
米州 連邦包括法なし
州法+NIST AI RMF(任意)
州ごとに異なる 州法のパッチワーク。個人情報の利用目的説明・適正管理が共通軸 2社 準備中
ASEAN Model AI Governance Framework
シンガポールIMDA 等・任意
法規制前段階 拘束力は弱いが、共通コアの適用で足りる。将来の法制化を監視 3社 適合
オセアニア 任意ガイドライン 法規制前段階 共通コアで充足。NZプライバシー法との整合のみ確認 1社 適合
製品組込みAI AI Act 附属書I セクションB (16)
船舶機器指令 2014/90/EU
2028/8/2 第三者適合性評価を要する製品の安全コンポーネントとしてのAIは高リスク 5製品系統 未判定

改定差分の自動検知

AI事業者ガイドライン 第1.1版 → 第1.2版
AIが原文を突合 実質的変更 3箇所 表現修正 41箇所(無視)
第3部 C. AI利用者に関する事項
- ii) 人間の判断の介在(記載なし・原則のみ)
+ ii) 人間による監視(Human-in-the-Loop)
+  AIエージェントが自律的に外部システムへ作用する場合、
+  リスクに応じて人間による事前承認又は事後検証を組み込む
 
+ iii) トレーサビリティの確保
+  入出力・プロンプト・利用モデルの記録を保持し、
+  事後に判断根拠を追跡可能とする
AIの読み取り:今回の改定は「AIエージェントの自律動作」を正面から扱った点が本質です。古野電気の社内規程では §4.3 生成AIの利用手順 が人間の確認を「推奨」に留めているため、「リスク区分に応じた義務化」への書き換えが必要です。

影響を受ける社内資産

改定1件から自動特定
社内資産影響箇所対象拠点状態
グローバルAIポリシー(共通コア)§4.3 / §7.134拠点要改定
日本版アドオン§JP-21拠点要改定
AIリスク台帳(ISO/IEC 42001準拠)管理策 A.6.2全社要改定
AI利用申請フォームの審査ルールR-012, R-018全社要改定
eラーニング「生成AIの安全な使い方」Ch.3 / 設問4全社 3,411名要改定
EU版アドオン12拠点影響なし
従来:この5資産を担当者が手作業で追いかけ、各拠点へ英訳して配布し、受講管理まで回すと 約3か月
同時転記AIなら:差分レビューを含めて 約4時間

同時転記AI

規制改定を1件取り込むと、影響する社内資産6系統・34拠点・8言語へ同時に反映する

一言でいうと 1つの規制改定を、6種類の社内文書・34拠点・8言語へ一斉に清書して配る清書屋。担当者が触るのは元の1件だけ。各カードの「プレビュー」で実物を確認できます。

入力:検知された規制改定

AI事業者ガイドライン 第1.2版
総務省・経済産業省/2026年3月31日 公表
実質的変更 3点
① AIエージェントのリスク分類
② HITL(人間による監視)の義務化
③ トレーサビリティ確保
実行待ち
ポイント:担当者が触るのはこの1件だけ。展開先は全てAIが更新し、人は差分をレビューして承認します。
① 共通コア本文

グローバルAIポリシー §4.3/§7.1 を改定。人間監視を「推奨」→「リスク区分に応じた義務」へ。

34拠点・改定条項 2件
② 国別アドオン

日本版 §JP-2 を改定。EU版・中国版・韓国版・米国版は影響なしと判定して据え置き

7規制圏中 1圏を更新
③ 現地語版

英・独・仏・西・伊・中(簡体)・韓・ノルウェー語へ翻訳。法令用語は対訳辞書で固定

8言語・機械翻訳+用語統制
④ eラーニング教材

Ch.3 を差し替え、理解度設問4を新設。全社3,411名へ再受講を自動アサイン。

受講期限:反映日+30日
⑤ AIリスク台帳

ISO/IEC 42001 管理策 A.6.2 に紐づく登録済み128ユースケースを再評価。7件が区分変更

再判定 128件 / 変更 7件
⑥ 申請審査ルール

審査ルール R-012 / R-018 を更新。以後の新規申請から自動的に新基準で判定。

n8n ワークフロー再デプロイ

裏側の処理(n8n × 生成AI)

既存のSharePoint / LMS / 台帳はそのまま使う
規制フィード

EUR-Lex/経産省/CAC/MSIT/州法トラッカー 計18ソースを日次クロール

差分抽出

前回版との突合。表現修正を除外し実質的変更のみ抽出

同時転記AI

影響資産の特定 → 条項単位の改定案生成 → 多言語化 → 各システムへ書き込み

n8nLLM対訳辞書
人間の承認ゲート

事務局が差分のみレビュー。承認するまで配布されない(HITL)

SharePoint / Box

ポリシー本文・アドオン・現地語版を版管理して配置

LMS

教材差し替え・再受講アサイン・受講率の追跡

AIリスク台帳

登録済ユースケースを再判定し、区分変更を通知

Teams / メール

各拠点のAI推進担当へ現地語で通知

AI利用申請・リスク審査

現場がユースケースを登録すると、AIが所在国の規制に照らしてリスク区分と承認ルートを自動決定する

一言でいうと 現場の「これ、使っていい?」を、所在国の規制に照らして自動で可否判定する受付。91%は人を介さず即答。
1
ユースケース登録

拠点・用途・データ種別・対象者を入力

2
AI一次リスク判定

所在国の規制に照らして4段階に自動分類

3
承認ルート自動決定

区分に応じて事務局/法務/製品部門へ

4
条件付与・実装

表示義務・ログ保持・人間監視の実装条件

5
台帳登録・継続監視

規制改定時に自動で再判定

AIリスク判定エンジン

申請中の3件。タブで切り替え
申請内容
AI一次審査結果

審査の実績

運用開始からの累計
91%
AIのみで一次審査完了
1.2
申請→承認の平均リードタイム
リスク区分の内訳(128件)
最小リスク94件
限定リスク(透明性義務)26件
高リスク7件
許容できないリスク1件(却下)
リスク区分は EU AI Act の4段階を共通の物差しとし、各国のアドオンで上書きします。最も厳しい基準を共通コアに置くことで、拠点ごとの判定ブレをなくします。

直近の申請

クリックで詳細
申請No拠点 / 用途判定状態
R-0129FURUNO DANMARK
応募書類のAIスクリーニング
高リスク条件付き差戻
R-0128古野(上海)貿易
販促用の画像・コピー生成
限定リスク条件付き承認
R-0127西宮本社
社内会議の議事録要約
最小リスク承認
R-0126FURUNO NORGE
漁船オーナー向けチャットボット
限定リスク条件付き承認
R-0125東莞古野電子
生産ラインの外観検査AI
最小リスク承認
R-0124FURUNO U.S.A.
従業員の勤務態度スコアリング
許容不可却下
R-0123FURUNO HELLAS
保守レポートの多言語翻訳
最小リスク承認

AI上司

現場の「これ、使っていい?」に社内規程+現地法の根拠付きで即答し、同時に拠点ごとの活用の遅れを見つけて手を打つ

一言でいうと 使ってよいか即答し、ダメでも必ず代替案を出し、活用が遅れている拠点には背中を押す相談役。守りと攻めを1人で担う。

ガバナンス相談窓口

相談者:FURUNO DEUTSCHLAND GmbH(EU圏/ドイツ)
規程 v2.1 参照中
こんにちは。古野電気グローバルAIポリシー v2.1 と、あなたの所属拠点(ドイツ/EU圏)に適用される規制を参照して回答します。
判断に迷ったら、実行する前に聞いてください。止めるためではなく、止まらずに進むための窓口です。

活用推進コーチ

統率=規制で縛ることではない
拠点別 AI活用度(月間アクティブ率)
西宮本社(日本)68%
FURUNO U.S.A.(米国)57%
FURUNO SINGAPORE44%
FURUNO DEUTSCHLAND(ドイツ)9%
FURUNO DANMARK(デンマーク)6%
AI上司の見立て:EU圏2拠点の活用率が突出して低い。申請却下が原因ではなく、「何がOKか分からないから誰も申請していない」状態です(DEUTSCHLAND の申請件数は累計2件)。規制の厳しさではなく不確実性が現場を止めています。
推奨アクション
  1. EU圏向けに「そのまま使ってよい業務」ホワイトリストを先に配る(申請不要の最小リスク用途を明示)
  2. DEUTSCHLAND/DANMARK にドイツ語・デンマーク語のeラーニングを優先配信
  3. 透明性義務(8/2)の実装を先に済ませ、「対応済みだから使える」と現場に伝える

AI上司が守る2つの原則

① 必ず出典を示す
社内規程の条項番号と、根拠となる法令・条文を併記。「AIがそう言ったから」で終わらせない。
② NGなら必ず代替案を出す
「ダメです」で終えると現場は隠れて使う(=シャドーAI)。どうすれば実現できるかを必ずセットで返す。

シャドーAI検出・利用ログ監査

統率が取れていない状態を、感覚ではなく数字で把握する。取り締まるのではなく、正規ルートへ引き上げる

一言でいうと 隠れて使われているAIを見つけ、取り締まるのではなく正規ルートへ引き上げる番人。違反の91%は悪意ではなく「知らない」。
未承認ツールの利用
23
11ツール / 8拠点
機密データの投入疑い
3
図面・原価・人事情報
データ越境の可能性
6
中国拠点→海外リージョン
正規ルートへの転換
17
検知→申請化 74%

検知一覧

Entra ID サインインログ/プロキシログ/CASB から統合
個人名は権限者のみ表示
拠点利用ツール検知内容 リスク推奨アクション
FURUNO DEUTSCHLAND
技術部門 / 4名
未承認の
翻訳AIサービス
顧客向け設計図面PDFをアップロードし独訳。学習利用オプトアウトの設定なし 即時停止+社内LLMへ移行
東莞古野電子
生産管理 / 2名
個人アカウントの
汎用チャットAI
製造原価表を貼り付けて分析。中国国外リージョンへのデータ送信を確認 越境データ調査+是正
FURUNO U.S.A.
人事 / 1名
汎用チャットAI 応募者の履歴書テキストを投入し要約。個人情報の第三者提供に該当の恐れ 法務エスカレーション
古野(上海)貿易
マーケ / 3名
画像生成AI 販促バナーを生成しWeChat公式アカウントへ掲載。AI生成の標識なし 標識実装後に再開
FURUNO SINGAPORE
営業 / 6名
会議文字起こしAI 代理店との商談を録音・文字起こし。相手方の同意取得が未確認 同意フロー整備
FURUNO NORGE
サービス / 5名
汎用チャットAI 保守マニュアルの英訳・要約。機密性の低い公開資料のみ 申請化して正規利用へ

なぜ隠れて使うのか

検知後のヒアリング結果(n=23)
ルールがあることを知らなかった44%
申請すると時間がかかる/通らないと思った30%
会社が用意したAIでは業務に使えない17%
禁止されていると知りつつ使った9%
読み取れること:悪意ある違反は 9% に過ぎません。91% は「知らない」「通らないと思った」「使えるものがない」。取り締まりを強化しても解決しません。知らせる(eラーニング)・早く通す(AI一次審査)・使えるものを渡す(社内LLM)——この3点セットが対策です。

「取り締まる」ではなく「引き上げる」

禁止一辺倒の運用
  • 使用禁止ツールをブロック
  • 違反者に警告メール
  • 現場は個人端末・個人アカウントへ逃げる
  • 可視性を失い、リスクは残る
  • AI活用は進まず競争力も落ちる
引き上げる運用
  • 検知したらAI上司が本人へ自動通知
  • その場で正規の申請フォームへ誘導
  • 低リスク用途はホワイトリストで申請不要に
  • 代替となる社内LLMを提示
  • 可視性を得ながら活用も伸びる
検知23件のうち 17件(74%)が正規申請へ転換。うち11件は最小リスクとして即日承認され、現場は止まらずに業務を続けています。

製品組込みAI 適合管理

社内利用ルールとは別レイヤー。古野電気が「AIを製品に載せて売るメーカー」であることから生じる適合義務

一言でいうと 自社製品に載せるAIが「高リスク」に当たるかを見極める、社内利用とは別レイヤーの管理表。担当は製品・品証・認証部門。

船舶機器指令は、EU AI Act 附属書I に列挙されています

Directive 2014/90/EU(船舶機器指令)は 附属書I セクションB の第16項に記載。第三者適合性評価を要する製品の安全コンポーネントとしてAIを組み込む場合、そのAIは高リスクAIに分類されます。社内の生成AI利用ルールとは全く別の手続きが必要です。

製品AIカルテ

AIを搭載する/搭載予定の製品系統
適用 2028/8/2(延期後)
製品系統AIの役割安全コンポーネント該当性 想定区分必要な対応
自動運航船システム
シミュレーション基盤/操船支援
航行判断の支援・自律制御 該当する可能性が高い 高リスク リスク管理システム/データガバナンス/技術文書/自動ログ記録/人間による監視/適合宣言・CEマーキング
レーダー(物標識別)
ARPA/衝突予防援助
物標の自動識別・追尾 要精査 高リスク(見込) MED(Wheelmark)の型式承認とAI Actの整合。ログ保持と精度・頑健性の立証
ソナー/魚群探知機
魚種判別・魚量推定
探知データの解釈支援 安全機能ではない見込み 最小〜限定 誤判別時の免責表示。安全機能でなければ高リスク非該当
ETC2.0 車載器
国内向け・産業用事業
—(現時点でAI非搭載) 対象外 EU域内で販売しない限りAI Actの適用外
ヘルスケア機器
産業用・その他事業
計測値の解析支援 医療機器規則(MDR)と併走 要判定 附属書I セクションA の MDR (2017/745) 経由で高リスク該当の可能性。製品部門と要協議
ここが最も見落とされます。「社内でChatGPTをどう使うか」の議論と、「自社製品に載せるAIをどう適合させるか」の議論は、担当部署も手続きも根拠条文も別物です。前者は情報システム・法務、後者は製品開発・品質保証・認証部門の仕事になります。グローバルAIポリシーの共通コアに「製品AIは別ルートで適合手続きに乗せる」と明記しておかないと、どちらの部署も自分の担当だと思わないまま2028年を迎えます。

2つのレイヤーの整理

レイヤー1:社内AI利用(Deployer)
対象従業員3,411名の日常業務での生成AI利用
根拠EU AI Act 第4条(AIリテラシー)・第50条(透明性)/韓国AI基本法/中国標識弁法/日本AI事業者GL
主管AI推進事務局・情報システム・法務
直近期限2026/8/2(EU透明性義務)
レイヤー2:製品組込みAI(Provider)
対象EU域内で上市する舶用電子機器・ヘルスケア機器に搭載するAI
根拠AI Act 第6条(1)+附属書I-B(16) 船舶機器指令 2014/90/EU/同 A項 MDR
主管製品開発・品質保証・認証部門
期限2028/8/2(2026年5月の政治合意で延期)
レイヤー2は開発リードタイムが長く、型式承認との二重手続きになります。2028年でも決して余裕はありません。今から製品AIの棚卸しを始める必要があります。

高リスク該当時に求められる主な要件

AI Act 第8条〜第15条
リスク管理システム
ライフサイクル全体を通じた継続的なリスク特定・低減プロセス
データガバナンス
学習・検証・テストデータの品質基準、バイアス検査
技術文書
上市前に作成し、当局の求めに応じて提出できる状態を維持
自動ログ記録
運用中のイベントを自動記録し、トレーサビリティを確保
人間による監視
運航者が介入・停止できる設計。船舶では特に重要
精度・頑健性・サイバーセキュリティ
想定される誤用や外乱に対する耐性を立証

全体マップ / n8n連携

新しい基幹システムは作らない。既存のMicrosoft 365・SharePoint・LMS をn8nで束ね、AIを差し込む

一言でいうと 新しいシステムは作らず、既存のMicrosoft 365・SharePoint・LMSをn8nで束ねてAIを差し込む設計図。現場のログイン先を増やさない。

システム構成

既存資産はそのまま。n8nが糊になる
入力(既存 / 外部)
規制フィード 18ソース

EUR-Lex/経産省/CAC/MSIT/州法トラッカー

Microsoft 365 / Entra ID

サインインログ・利用状況。シャドーAI検出の一次データ

プロキシ / CASB

未承認AIサービスへの通信・アップロード内容

現場からの申請

Forms / Teams からユースケース登録

処理(新規に載せる部分)
n8n(ワークフロー基盤)

規制クロール・差分抽出・リスク判定・多言語化・各システムへの書き込みを自動化。オンプレ / 自社クラウドに設置可

生成AI(LLM)

規制原文の解釈・改定案生成・リスク分類・翻訳・AI上司の応答生成

ナレッジベース(RAG)

グローバルAIポリシー・国別アドオン・各国法令原文・過去の審査事例

人間の承認ゲート

AIの出力は必ず事務局が承認してから配布・実行(HITL)

出力(既存システムへ書き戻し)
SharePoint / Box

ポリシー本文・アドオン・8言語版を版管理して配置

LMS(eラーニング)

教材更新・再受講アサイン・受講率追跡

AIリスク台帳

ISO/IEC 42001 準拠。128ユースケースを継続管理

Teams / Outlook

各拠点のAI推進担当へ現地語で通知・督促

AI上司(Teamsボット)

現場が使い慣れたTeams上で相談できる

作らないもの:新しいポータルサイト、独自の文書管理システム、独自のLMS。すでに古野電気が使っているものを繋ぐことに徹します。現場に新しいログイン先を増やさないことが、定着の最大の条件です。

段階導入プラン

2026年8月2日の透明性義務から逆算する
フェーズ0〜2026年8月

まず期限を守る

  • ・現状の棚卸し(シャドーAI検出)
  • ・EU透明性義務(8/2)への対応
  • ・韓国の国内代理人を指定
  • ・中国拠点の標識実装
  • ・グローバルAIポリシー v2.1 発行
最優先。ここは待てません
フェーズ12026年秋〜

回る仕組みにする

  • ・規制ウォッチAI(18ソース監視)
  • ・同時転記AI(6系統・8言語)
  • ・AI利用申請の自動一次審査
  • ・AI上司をTeamsへ配置
  • ・eラーニング配信と受講管理
担当者1名で34拠点を回せる状態へ
フェーズ22027年〜

製品AIと攻めへ

  • ・製品組込みAIの棚卸し・該当性判定
  • ・高リスク要件の技術文書整備
  • ・ISO/IEC 42001 認証取得
  • ・活用推進コーチで拠点間格差を解消
  • ・「AIポリシー整備済み」を取引条件の武器に
2027/12・2028/8 の期限から逆算
フェーズ0を8月2日までに終える必要があります。残り22日です。まずは「EU圏12社が提供・利用するチャットボットとAI生成物に、透明性表示が入っているか」の確認から着手することをご提案します。
デモ環境/数値・拠点別ステータスはサンプル